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2021/04/01

稼働しているパソコンはそのままでは危ない


 パソコンの前を離れるときにはロックするというのは常識だ。誰が何をするかわからないパブリックなスペースでは特に気をつける必要がある。だが、単身住まいで誰もいたずらをするわけでもなく、セキュリティ的にも心配がないというのが前提なら、ちょっと事情も変わってくる。

スマホ、パソコン、テレビのつけっぱなし

 見ていない見ているにかかわらず、テレビをずっとつけっぱなしというのはよく聞く。知り合いの一人は自宅に戻ったらすぐにテレビをつけ、寝るときもそのままで、消してしまうとかえって落ち着かなくて眠れないという。音もそのままで、翌朝でかけるまでつけっぱなしなんだそうだ。

 でも、スマホのつけっぱなしはあまりきかない。そもそもスマホには画面消灯なしという設定がない。有機ELを採用しているスマホでは、時刻等を常時表示するものも見かけるが、普通はアプリの画面をずっと表示というのはできない。もちろん開発者モードで充電中はスリープしないように設定したり、アプリごとにスリープを禁止設定するためのアプリもあったりする。だが、普通は、そんなことはしない。もちろん、動画再生やプレゼンアプリなどは、アプリ側でスリープするのを禁止している。

 

画面はそのままでロックする

 その点、パソコンはかなり自由だ。スリープするまでの時間を柔軟に設定できる。最新のパソコンには人感センサーがついていて、パソコンの前に人間がいないことを検出すると自動的にロックをかけたりする。人間が戻ってきてパソコンに向かうとWindowsならカメラが認証してすぐに使える状態になるわけだ。これは便利だけれど、パソコンの画面が点灯していてほしいのは、パソコンに向かっているときだけとは限らない。

 かといって、寝るときに枕元のパソコンがずっと点灯しているのはうっとおしいし、セキュリティ的にもまずい。悪意のある第三者がいたずらをするということはないにしても、一般の居宅には危険がいっぱいだ。何が起こるかわからないという点では、仕事をする場所としてのオフィスの比ではないだろう。一人暮らしであればそんなリスクは最小限だと思うが、同居の家族がいると気を遣う。それに飲み食いの現場と隣接しているという点でも危険と隣り合わせだといえる。遣わないときにはロックしておくというのが本当は無難だ。

 理想的には画面の表示はそのままに、複雑なキーコンビネーションを入れない限り、あらゆる操作を受け付けないようにできればいいんじゃないか。

 そう思っていたらHPの最新パソコンには、Easy Cleanユーティリティが提供されているという。これは、パソコンのクリーニング用のアプリで、パソコンの掃除や消毒をしたりするときに、いっさいの入力や操作を受け付けないように「消毒モード」にするためのものだ。つまり、誤操作を抑止するためのユーティリティだ。まさにコロナ禍で役にたちそうなアプリだが、こうしたアプリもうまく使えるかもしれない。