画面サイズと画素密度
パソコンの画面のサイズは、その対角線の長さで示す。一般的に使われているノートパソコンのスクリーンサイズは、
13.3インチ
14インチ
15.6インチ
といったところだろうか。
これに対して、据置型のモニタースクリーンは、
23.8インチ
が一般的だ。
それぞれの解像度がフルHDである1920×1080だったとすると、サイズごとのppiは次のようになる。ppiというのは1インチあたりに表示ができる色の情報を持つ点のことで、画素密度などとも呼ばれるもので、ピクセル/インチの頭文字だ。4K解像度である3840×2160の場合は、この値が倍になる。
13.3インチ166ppi
14インチ 157ppi
15.6インチ 141ppi
23.8インチ 93ppi
疲れない画面表示
Windowsは96ppiで表示することを前提に設計されている。つまり、FHDであれば23型のモニターで表示したときに、設計通りのサイズになる。96dpiより大きな値の場合は表示が小さくなるし、小さい場合は表示が大きくなる。
視力がよくて、小さな表示でもまったく問題がないならそれでいいが、それではつらい場合も多い。読みにくい、見にくい、操作しづらい状態で長時間パソコンを使い続けているとろくなことがない。目だって疲れるはずだ。
Windowsには、画面の表示を拡大縮小する機能が用意されていて、画面のサイズとppiに応じて最適なスケールを設定することができる。設定で[システム]-[ディスプレイ]を開けば、そこで、100%から25%刻みで設定ができる。
23インチを基準にし、それとほぼ同じサイズで文字などを表示するには、各サイズのppiを96ppiで割れば算出できる。つまり次のようになる。
13.3インチ173%
14インチ163%
15.6インチ147%
25%刻みなのでピッタリにはできない。14インチは25%刻みではちょうどいいスケール値がないのがちょっと困る。実は、任意の値を指定できるカスタムスケーリングの機能も用意されているが推奨されていない。いろいろとトラブルに遭遇する可能性が高いので鬼門だ。
結局、
13.3インチ175%
15.6インチ150%
とすることで、23インチに100%表示したときと、ほぼ同じサイズで文字などを表示できる。
ただし、小さな画面に同じサイズの文字を表示するのだから、全体で表示できる情報の総量は少なくなる。また、スケールに100%未満の設定はできないので、ディスプレイのサイズが23インチを超える場合は、解像度がフルHDである限り、表示が大きくなるだけだ。
パソコンの画面が見づらいと思ったら、この設定を見直してみよう。そして適切なサイズで表示されるようにした上で、それでは作業領域が狭すぎると思ったら、2台目以降の外付けモニターの導入を考えよう。