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2020/12/16

アプリごとのズームでもっと見やすく


 ノートパソコンのスクリーンはほとんどの場合23型よりも小さい。持ち運びを想定した結果だから仕方がない。かといってスケールを大きく設定すると、表示されるべきボタンが表示されないといった弊害が発生する場合もある。


TPOに応じてズームする

 Windowsにおける25%刻みのスケーリングは、ちょっと大雑把すぎる。一段階下げると小さくなりすぎるし、一段階上げると大きくなりすぎて作業領域が狭くなってしまう。設定では、[表示スケールの詳細設定]でカスタムスケーリングを使って1%単位でのスケーリングを設定できるが、これは鬼門。絶対に使ってはならない。

 そこでうまく利用したいのが、アプリごとのズーム機能だ。

 WordExcelAdobe Readerといったアプリには、作業時の表示倍率を設定する機能が用意されている。WordExcelならウィンドウ下部のステータスバー右下にスライダーがある。また、リボンの表示で、倍率をいろいろな方法で変更することができる。

 ブラウザーも同様だ。こちらは右上のサンドイッチメニューからズーム倍率を設定することができる。また、Ctrl++(Ctrlキーを押しながらプラスのキーを叩く)Ctrl+-(Ctrlキーを押しながらマイナスのキーを叩く)ことでズーム倍率が10%刻みで変わる。Ctrlキーを押しながらマウスのホイールを回転させても同じ結果が得られる。元の表示倍率に戻すにはCtrl+0(ゼロ)だ。

 この操作は一時的にズーム倍率を変えるものだが、ブラウザーではその設定で、既定のズーム倍率を設定しておき、そこを基準にすることもできる。こちらは、ブラウザーの設定画面で、デザインの項目に[ページのズーム]が用意されているので、そこで任意の値を設定しておけばいい。

 

文字だけを大きくする

 アプリごとの設定では作業の途中で操作するダイアログボックスや、エクスプローラーでのファイル名の表示の文字サイズが変わらない。これらの表示が小さすぎて使いにくい場合には、設定で[簡単操作]から[文字を大きくする]を試してみよう。

 ここでは1%単位で文字の表示サイズを変更できる。アプリごとに異なる挙動を示すが、概ね満足できる結果が得られると思う。スケールを1段階(25%)低く設定し、こちらの方法で文字サイズを大きく表示するように設定すれば、日常的な作業に大きな支障を与えずに、文字が大きく表示される快適な環境が得られるかもしれない。

 ただし、ここでの設定は、接続されたすべてのディスプレイで共通となる。画面がひとつしかないなら問題ないが、解像度やサイズが異なる複数のディスプレイを接続したマルチディスプレイ環境ではちょっと使いにくいかもしれない。