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2020/10/07

予約語としてのキーワードで探す


 データには何か目印になるものを入れておこう。あとで探すときに、特定のものを見つけやすくなる。いわば自分のための予約語だ。

出張だけに出張という言葉を使う

 コロナ禍のもと、本当に出張は少なくなった。予定表で「出張」を検索すると、過去の出張が一覧となって出てくるが、今年はまだ皆無に近い。

 出張の予定を予定表に入力するときには、必ず件名に「○×会社取材出張」などとして、件名に「出張」というキーワードが含まれるようにする。

 予定表アプリの多くには、分類機能があって、それぞれの予定に対して、その予定が何に分類されるのかを決めておける。色分けなどもできてわかりやすいのだが、一手間余分にかかるので、件名入力時にキーワード入力ですませるようにしているが、ここは好みの問題かもしれない。

 その代わり、件名に「出張」というキーワードを入れるのは本当の出張予定だけになるように意識している。「大阪出張打ち合わせ」といった件名にはしない。また「富士登山」といった予定でも、それが仕事にからむものなら「富士登山出張」とする。だから予約語なのだ。

 こうしておくことで、件名に「出張」が含まれる予定を検索すれば、純粋に出張予定だけが抽出される。Outlookでは検索結果をコピーしてExcelのシートにそのまま貼り付けることができ、一覧作成と日数計算などがカンタンにできる。ただし、開始日が開始日の午前零時、終了日が終了した日の翌日午前零時の曜日付き文字列になるので、days()datevalue()left()といった関数を使って文字列を日時に変換して日数などを計算する必要がある。これで、今すぐ年間出張一覧表が必要と言われてもあわてることがない。

 

AIは明日に間に合わない

 自分なりの予約語を決めておくというのは意外にあとで役に立つ。どうせなら★印などの適当な記号をつけて入力しておき、検索時にあわせて指定するようにすると、検索結果にノイズが混じりにくくなる。アプリの機能の分類項目は、そのアプリの中だけで有効だが、こうして入力したキーワードはアプリをまたいでも再利用できる可能性が高い。これは予定表に限ったことではなく、日常的な文書を作る際にも留意するといい。

 近い将来、AIは、こうした人間の工夫の意味がなくなるくらいに賢くなって、曖昧なキーワードや、表記の揺れ、類義語などを考慮した検索結果を弾き出してくれるようになるだろう。でも、正確な検索結果が欲しいのは、今夜であり明日だ。それまでにAIが一気に成長して、自在に使えるように提供されるはずもない。だから、今は、自分での創意工夫が必要になるわけだ。