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2020/10/21

スマート機器はクラウドへのどこでもドア


 ペンと紙は一体だった。でもペンをスマート機器に変え、紙をクラウドにおけば、いつでもどこでも書き込める。だからスマホもパソコンは、クラウドへのどこでもドアなんだ。

日常のメモにもWordを使う

 予定表の予定に、そこで発生した議事やメモなどを書き込むようにしてきた。それはそれでいいのだが、常用の予定表アプリOutlookは、たとえ、リボンを折りたたんだとしてもタイトルや日時情報、場所などの記入欄を折りたたむことができず、メモを書き込めるエリアがかなり圧迫されてしまう。常用しているノートパソコンでは10行ほどしか一度に表示できない。もちろんズーム機能を使って文字を小さく表示すれば行数はもっと増えるが、視認性を考えるとそういうわけにもいかない。

 そこで、ちょっとやり方を変えてみることにした。これまたWordを使う。クラウドストレージサービスのOneDriveにファイルをひとつ作り、あらゆるメモをそこに集約してみることにした。ファイル名はlogでもNoteでもなんでもいい。Wordのファイルを作り、そこにメモを書き込んでいく。自動保存をオンにしておくことで、何も考えなくても編集中のファイルを同期してくれる。実際にダミーデータで試して見たが、1年分くらいのメモをひとつのファイルにまとめてもまったく操作に支障はない。

 メモは、最初に件名を書いて見出し1スタイル、次の行に日時を入れて見出し2スタイルを設定するようにルールを決めた。そして、文書の先頭に目次を挿入しておく。すると件名と日時が、該当部分に対するリンクが設定された目次になって表示される。

 

ファイルを自分と共有する

 こうした環境でメモをとりはじめたのだが、意外に便利だ。というのも、複数台のスマホやパソコンで、このファイルを開きっぱなしで自在に書き込んでも、変更されるファイルは同じなので、編集内容が競合することがない。出先でノートパソコンを使って書き込んだメモを、自宅に戻って別のパソコンで開けば、そこに出先で書き込んだメモが追記済みの状態になっている。取材の戻り道の電車の中でスマホを使い、立ったままつり革につかまってメモを振り返ったり、必要があれば、そこでそのまま追記できる。編集のための道具を選ばず、好きなときに好きな機器で書き込める。メモ帳やWordpadでは、こういう使い方は無理だ。

 ファイルの共有というと、第三者に読み書きの許可を与えるようなイメージがあるが、自分自身が使う各デバイスで、自分自身と共有するという使い方でも十二分に役に立つというわけだ。

 当面は、このスタイルでデジタルメモを作っていこうと思う。