シャットダウンや再起動は見なかったことにする
たぶん、パソコンを使い始めたときには、使い終わったらパソコンをシャットダウンするようにと教わることが多いと思う。使うときだけ電源を入れて、使い終わったら電源を切れというわけだ。いきなり電源を切るのはよくないので、きちんと手続きに従ってシャットダウンする。
でも、その必要はない。パソコンも、スマホと同様に画面を消灯させて待機状態にしておける。といっても、待機中に働いているわけじゃない。新着メッセージが届いても、それを教えてくれるわけでもない。そういう意味ではスマホに劣る。
実は、それができるパソコンもあるが、対応しているアプリは限られている。だから、使っていないときのパソコンはスリープ状態で待機させるというのが一般的だ。
スリープ状態というのは、開いているアプリや文書などとウィンドウの位置やサイズなど、そのときのパソコンの状態を最低限の電力で保持し、瞬時に再開することができるようにしておくことができるというものだ。だからパソコンの画面は散らかったままでかまわないし、未保存の文書があってもそのままでいい。
万が一のアクシデントは起こっても被害がないようにしておく
ほとんどの場合、ノートパソコンは工場出荷の段階で、液晶ディスプレイを閉じるとスリープ状態になるように設定されている。
つまり、使い終わったら液晶を閉じるだけでいい。そして、使うときには液晶を開く。それで作業を再開することができるのだ。
古くからパソコンを使っている人たちは、スリープを信じない場合が多い。液晶ディスプレイを開いてもウンともスンともいわないパソコンの悪夢が今なお頭の中に残っている。それで書きかけの文書が失われたといった経験があるのだ。
その万が一のアクシデントを回避するために、毎回シャットダウンするのでは損失が多きすぎる。だから、アクシデントが起こっても被害がないようにしておけばいい。たとえば、アプリで文書を編集するにしても、ほとんどの場合は、自動保存機能で、最新の状態が保存されるようにしておく。そうすることで、万が一、スリープからの復帰に失敗するようなことがあっても、被害は最小限ですむ。
使いたいパソコンが瞬時に使えるようにしておくことで、パソコンを使う機会は増えるだろう。そのためにもスリープ状態を活かしてほしい。