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2021/04/15

自宅のパソコンをクラウド経由で使ってみる


 パソコンがどこにあろうが、インターネットにつながっていれば、いつでもどこでもそのパソコンを使える。どんな感じになるのか、実際に試してみよう。

遠くにあるパソコンを手元で使う

 今のモバイルパソコンの使い方は、オフィスや自宅にあるパソコンの相似形、いってみればサブセットのようなものを持ち歩いているようなものだ。相似形といってもご本尊とできるだけ近い方がいい。だからいろいろなところに妥協はあっても、できるだけ高性能なパソコンを持ち運んで使いたいと考える。

 そして、データはクラウドストレージに置き、それぞれのパソコンには、その内容を一時的にキャッシュする。そのキャッシュに変更を加えれば、自動的にそれがクラウドストレージに置かれた実体と同期され、他のパソコンとも同期されるといった具合だ。

 どうしてもオフィスから持ち出すことができないパソコンがあったとしよう。大きさや重さの問題かもしれないし、セキュリティ的な理由かもしれないが、とにかく持ち出せない。でも、そのパソコンを外部からリモートコントロールできれば、外に持ち出したのと同じ結果が得られる。そのリモートコントロールの経路を十分に安全なものにしておけば、本体を持ち出すよりもずっと安全にパソコンが使える。

 

インターネットを介してパソコンをリモコンするリモートデスクトップ

 パソコンのリモートコントロールは想像以上にカンタンだ。パソコンが2台あるなら実際にどんな感じか体験してみよう。

 Windowsの新しいEdgeブラウザー、あるいは、Chromeブラウザーを使っているのなら、Chromeリモートデスクトップ拡張機能を両方のパソコンにインストールする。両方のパソコンでその拡張機能を起動すると、リモコンする側、リモコンされる側をパスコードで認証して、片方のパソコンから離れれたところにあるもう片方のパソコンをリモートコントロールできる。

 たとえば、両方のパソコンが目の前にある状態で、片方のパソコンをたとえばスマホのテザリングでインターネットに接続し、もう片方のパソコンは固定インターネットに接続しておく。その状態で片方から片方にリモートデスクトップ接続してみよう。画面にはもう一台のパソコンと同じ画面が表示され、直接、そのパソコンを操作しているのと同じように作業ができる。

 ワープロアプリを起動して、文字を入力するといったことをやってみるとわかるが、パソコンのキーボードを叩き、それがインターネット経由でもう一台のパソコンに届き、その文字が表示するための情報が戻ってきて操作中のパソコンに表示される。かなり高速な回線でも軽快とはいかないことがわかる。

 でも、多くの企業ではそんな使い方でセキュリティを確保しているのだ。

 もっというなら、リモコンする側はパソコンである必要もない。たとえばスマホ用にはAndroidでもiOSでも専用のアプリが提供されている。それを使えば同じことができる。さすがに6インチ前後のスマホ画面ではつらいものがあるが、できることは同じだ。