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2021/03/01

パソコンとペン


 パソコンとキーボードは切っても切れない関係にある。特に、文字入力にはキーボードがもっとも効率的なんじゃないか。だが、文字以外のデータについてはキーボードがいちばんいいとは限らない。

なんで今さらペンなのか

 個人的には、数十年前にペンと紙を捨ててパソコンに移行した。その後、パーソナルワープロの時代がやってきたりもしたが、それには目もくれずに、パソコン一筋でやってきた。そんなわけで、タッチはともかくペンがもてはやされているのを見ても、どうして何十年も前のペンで手書きするという時代に戻らなくてはならないのかと思ったりもしていた。

 ただ、すでにある情報に何かの情報を付加するような場合にペンを使うというのはありかなとは思う。それにしたって、いったん書き上げた文書を推敲するときに、先頭から読み始めて、修正が必要なところに印をつけていくようなことをするくらいなら、さっさとその場で直してしまった方が手っ取り早い。でもそれは、自分で書いた文章を自分で修正するからそれでいいのであって、誰かが書いた文章に、何らかの情報を書き込むような場合はペンの方がわかりやすいことが多い。ただし、ペンを使うには、ペン対応のパソコンが必要だ。

 

手書き文字をテキストデータに

 WordにしてもAcrobatにしても、既存の文書に注釈などのコメントを挿入することができる。慣れ親しんでいる付箋のようなものを貼り付けることもできるし、図形の書き込みも可能だ。これらの機能を使えば、すでにある文書に、いろいろなアイディアを追加で書き込むことができる。

 これがペンを使って紙に書き込むような対話でできればいいなと思うことは多い。ただ、矢印を書き込んだり、○で囲んだり、重要なところをハイライトするといったことはいいとしても、文字まで手書きしてしまうとせっかくのデジタルが台無しだ。手書き文字がテキストデータとして認識できないと、検索などにひっかからなくなるからだ。また、書き込み方によっては参照する際に見落とすこともありうる。だから、結局はペンとキーボードを持ち替えながら作業することになる。

 OneNoteなど、一部のアプリでは手書き文字をあとでテキストに変換したり、手書き文字も検索の対象にすることができたりするのだが、そろそろあらゆるアプリでの標準的な機能としてOSがめんどうを見てくれるようになってほしいものだ。