データ入力機としてのスマホ
スマホしか使っていない人はそれなりにいる。それはそれでいい。それに対してパソコンを使っている人は、ほぼそのすべてがスマホを使っているだろう。両方を手元で使っているなら、その合わせ技を駆使しないとソンをする。
しばらくのあいだ、その合わせ技を考えていくことにしよう。
スマホはデータを入力するデバイスとしてはかなり優れた存在だ。USBはパソコンにさまざまな周辺機器をつなげることを可能にしたが、その多くが外付けになってしまい、使うには煩雑さを感じてしまう。ところがスマホはあらゆる入力デバイスを内蔵しているので、それぞれを使いたいときに使える。そして、クラウドを介することで、接続のことを深く考えなくても、まるでパソコンの手足のようにスマホを使えるのだ。これはもうキーボードやマウスといったヒューマン・インターフェース・デバイス(HID)のようなものと考えることもできそうだ。
各社のフォトバックアップサービスを検討する
たとえばカメラがわかりやすい。スマホでカメラアプリを開けば、すぐに写真を撮ることができる。Androidスマホの多くは、カチカチッと電源ボタンを素早く2度押せばカメラアプリが開くし、iPhoneならロック画面を左にスワイプするとカメラアプリが開く。アプリを選んだりすることなくすぐに撮影を開始できるわけだ。
そして何枚か写真を撮る。そのままではスマホの中で完結してしまう。あとで、その写真を何らかの用途に使いたい場合には、パソコンでも参照できたほうが便利だ。
そこで、うまく使いたいのが自動アップロードの機能だ。いろいろな方法があるが、マイクロソフトのOneDriveアプリ、Googleのフォトアプリ、アマゾンのAmazon Photos、アップルのiCloud写真などを使うと、撮影した写真が自動的に全部クラウドに転送される。
これらをすべて使うこともできるし、どれかに限定することもできる。いろいろ使ってみて自分の使いやすいものを選べばいい。
ちなみにGoogleは高画質写真の容量無制限無料保管をしてきたが、最近になって、その方針を変更することをアナウンスしている。写真の保存にはGoogleのストレージサービスとしてGoogle Oneを使う。
一方、アマゾンのAmazon
Photosは、5GBまでの無料ストレージが提供されているほか、プライム会員であれば、容量無制限の写真ストレージと5GBの無料ビデオストレージの提供が継続中だ。枚数にもよるが、10年単位でスマホを使っていれば、かなりの容量になることを考えれば、プライム会員になって写真の保存容量に気を遣わなくてもよくしておくのがいいかもしれない。
とにかく撮影した写真のすべてがクラウドに保存されるので、仮にスマホが紛失、盗難にあったり、故障して使えなくなったりしても大事な写真がなくなることはないし、そのことは何よりも安心だ。