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2021/01/19

書く道具としてのパソコン


 文書作成に使っているWordなどのワープロアプリの機能は、あまりにも豊富で全部を使いこなすのは不可能に近い。全機能を網羅的に使いこなすといったことは考えないほうがいい。

世代によって違う初めてのパソコン

 ワープロアプリをこれから初めて使うといった方は、このブログの読者の中にはいないとは思うのだが、最初はパソコン、そしてスマホへと移行していった年代と、最初はスマホ、その次にパソコンでと移行した層では、その取り組みに際する基本的な考え方が違う。

 これからの世の中では、スマホで十分だとパソコンから奪われた作業が、パソコンに戻ってくる。スマホネイティブの世代は、最初がスマホだっただけに「戻ってくる」という感覚を持てないだろう。だから、パソコンを使うのに、古い年代とは異なる苦労をすることになるかもしれない。

 

パソコンを使うことをためらわないで

 今の時代ほど人々が文字をたくさん読み、そして文字をたくさん書く時代はない。Twitterを眺めていれば、アッという間に短編小説を読み切るくらいの量の文章を読むだろうし、書き込みもする。仲間とはLINEなどのインスタントメッセージで、文字を使ってコミュニケーションするし、SNSにもプライベートな話題を書き込んで「いいね」を期待する。

 個人的に自分の学校時代を思い出してみても、そんなにたくさんの文字を読み書きしていた覚えがない。学校を出てからはもっと少なくなったような気がする。たまたま文筆業という職業を選んだので、人よりもたくさんの文章を書いてきたし、読んでもきたとは思う。ただ、原稿用紙に鉛筆で文字を手書きしてきたのだから、それを超えるような見栄えの部分は、ほとんどをその道のプロに任せていた。それが商業出版物になって読者の目に留まる。文章の見栄えは文筆業の自分が関わる領域ではなかったのだ。そしてそのまま書く道具がパソコンになった。それだけだ。

 でも今は、普通の人が写真も撮れば、動画も撮影し、映えるように編集し、気の利いたコメントとしての文章とともに公開する。しかもそのほとんどをスマホだけで完結させてしまうというのはすごいスキルだと思う。パソコンなんていらないと思われるのも仕方がない。スマホアプリでできることも、ものすごい勢いで増えているし高度化している。

 でも、パソコンを使うのに抵抗がないようにしておくことは大事だ。そのためにもワープロアプリはもってこいの道具となるだろう。