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2021/01/14

フォルダー分類の新しい当たり前


 パソコンローカル、クラウドを問わず、ストレージという広大な空間をどう整理するかは永遠のテーマだ。だが、それもいつまで続くか…。


整理はめんどう

 新しいプロジェクトに取りかかるときにはフォルダーを作る。そして、そのフォルダーの中に関連ファイルをコピーしたり、新しいファイルを作ったりしていく。たぶん、誰に教わることもなく、そんな感じで自分なりのポリシーで作業してきたんじゃないだろうか。工夫があるとすればその階層構造だ。

 自分なりの階層構造を考えて、フォルダーの中にフォルダーを作り、さらにその中にフォルダーを作って分類していくのは、あとで目的のフォルダーやファイルを見つけやすくするためだ。でも、パソコンを長く使っていると、容量はともかく、ファイルの数が大量になってくる。その分類もかなりめんどうくさくなる。毎年繰り返すプロジェクトのフォルダーには「Aプロジェクト2020」などと年号をつけてみたりもする。紙の書類と違ってパソコンで作るファイルは物理的な場所をとらない。扱うデータの種類にもよるが、ストレージ容量を圧迫するほどではない限り、削除するということはない。だからどんどんたまっていって収拾がつかなくなる。

 最終的にはどうでもよくなって、結局は検索に頼ることになる。ブラウザーでお気に入りやブックマークを丁寧に整理して分類するよりも、Googleで検索したほうが手っ取り早いのと同じだ。個人的にはすでにブックマークを整理するのはやめた。

 

自分の文書もハイパーリンク

 世界中のコンピューターに分散して保存されているファイルをクリック一つで呼び出すのが、ウェブの仕組みだが、これはURL( Uniform Resource Locator)という仕組みで成立している。URLは特定のファイルの在処を示し、文書中にリンクを設定しておけばそのファイルを呼び出すことができる。ハイパーリンクの便利さはご存じの通りだ。

 同じようなことが自分のファイルに対してもできる。Wordで作った文書なら文字列に自分の作ったファイルをリンクできる。めんどうくさければ、エクスプローラーから右ドラッグしてもリンクを作成できる。ファイルはクラウドストレージにあってもかまわない。むしろクラウドにあったほうがつぶしがきく。別の機器からの参照がたやすいからだ。

 この方法なら、文書そのものをフォルダーのように使うことができる。ファイル名やフォルダー名だけではなく、要旨などをきちんと明記した説明つきの目録のような文書を作れる。マニフェストと呼ばれることもあるようだが、フォルダー内のファイルが増えてきたら、こうした文書をフォルダーごとに作っておくのもいいかもしれない。ただ、この方法は、ファイルを移動したら破綻する。いわゆるリンク切れだ。それでも複数のフォルダーに分散したファイル群を体系づけて整理するには便利だ。